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2009年08月29日

早川千晶さんよりメッセージ

皆さん、こんにちは! ご無沙汰しててすみません。
ナイロビに帰ってきて、自分の本来の場所にランディングしました。

5月16日~7月26日の日本ツアーでは、各地でなみなみならぬお世話になり本当にありがとうございました!
日本ツアーを終えて7月28日にケニアに帰ってきたのですが、そのまま間髪をいれずにケニアのツアーに出ていました。
それでやっと、自宅にランディングしたというわけです。
ふっと気付くと日本ツアーが終わってから1ヶ月もたってしまっていましたね。
いろいろ報告したいことも山積みなのに、ご無沙汰してしまってごめんなさい。

早川千晶さんよりメッセージ


まずは日本ツアー、本当に素晴らしい出会い、ステキな仲間たち、楽しい時間を、
日本全国各地で、本当にありがとうございました。 どのようにこの感謝を伝えたらいいのやら。
各地で主催してくださった皆さん、宿泊や車や何から何までの受け入れをしてくださった皆さん、
一緒にライブを楽しんでくださった皆さん、遊びに来てくれた人々、手伝ってくれた人々、
たくさんの励まし、などなど、本当にありがとうございました。

今回の日本ツアーは、これまで以上に、本当にスペシャルな経験になりました。
今年から制作に取り組んでいる、マサイのドキュメンタリーと、マゴソの子どもたちと一緒に作っているマゴソTV!を見ていただけたことが、本当に嬉しかったです。
今回の日本ツアー、トーク&ライブの回数を数えたら、合計81回でした。
81回、毎回毎回お話をしながら、お客さんに向かってお話をしているようでいて、いつも自分の中の奥深いどこかにどんどん向かっていくようなかんじがしていました。そして、各地で同じ話をしているようでいて、実は一回一回がすべて違っていて、
新しい気付きや、はっとするような発見などを、私自身がもらっているということを、今回はあらためて実感しました。

近藤ヒロミさんの深い深いムビラとカリンバの演奏が、もっともっと奥に奥にと向かっていくことを助けてくれます。 そして、
話をしながら、会場の皆さんから戻ってくる反応によって、はっとさせられたり気付かされたりすることが大いにあるのでした。

今回は、マサイとキベラの話の2本だてで、ライブをやる場所によってマサイの話ができなかったところもありますが、
多くの場所でマサイのお話をさせていただきました。

マサイの戦士 ジャクソンさんの話



今回はより忠実に、マサイの人々の生き様や彼らが直面している現状を、ストレートにリアルに伝えられたらと思い、また、
キベラの子どもたちに関しても、彼らの姿そのものを私のフィルターで汚さずによりリアルに伝えたいと願っていました。

伝えるということは本当に難しく、そして責任も重いことだと実感しました。
何度も何度も繰り返し、同じエピソードを話しながら、自分の中になげかけられる問いは、
私はいったいなぜ、なんのために、だれのために、これを伝えようとしているのだろう、
いったい何をどのように、どんな形で伝えるのか、ということでした。
結局、結論なんてない話なんです。 この話を聞いたからどうして欲しい、という話でもないんです。
でもそれでも伝えたくてこうして毎年日本ツアーをやっている、それはいったいなぜなんだ? 

今回は、それが自分の中でとてもよくわかってきて、そして整理がついてきたような気がしました。
ああやって日本ツアーをやっている最中にも、現在進行形で子どもたちの人生はキベラで展開していて、
そしてその子どもたちのようするに「子育て」をしている私やリリアンや匡哉なのですが、子育てにも、
結論もなければ結果もない。ひとりひとりの人生が、たくさんの人生が、良いとも悪いとも誰にもジャッジ
できない大切な人生が、そこにたくさん流れている。その時間軸の中に、今このときの私やあなたや彼らが
確かに存在している、と、そういうことだと思うんです。

それで、私たちは、死とギリギリ背中合わせのところにいた子どもたちをレスキューしたりしているわけですが、
飢えのギリギリの人に食料を届け、学校に行くことを渇望している子どもの学費を確保したとしても、
それで人生ばんばんざいでハッピーエンディングになるわけではなく、腹が満たされても、生活の不安がなくなっても、
最低限の衣食住を確保できた子どもたちはその先に必ず、
どのような人生を生きるのか、より良く生きるということはどういうことなのか、という課題にぶちあたります。
ただ満足に食べることだけを願っていた子どもたちも、食べ物が十分になったらそれで終わりかといったらそうではなく、
ひとりの人間としてより良く生きるという課題と生涯向き合って生きていかねばならないことには変わりありません。

それで、この「課題」というのは、アフリカだろうが日本だろうが、アメリカだろうがヨーロッパだろうが、どこでも、誰もが、
生涯向き合って生きていく課題ですよね。 私も、あなたも、彼らも、そうやって生きているんだなと思うわけです。

そして、結局のところ、その現在進行形の「今」を伝え合って、つなぎあわせていくことで、私も活力をもらえるし、
日本でもケニアでもみんなが勇気づけられたり力をもらえたりできたらいいなと思うわけなんです。



やっぱり人間って知らず知らずのうちにけっこう狭い世界で生きているもので、その狭い世界で自分の目の前にある現実だけと付き合って生きていると、煮詰まってしまったり目がふさがったりしてしまうものですよね。
それは私たちも同じことで、キベラの中だけにいると、煮詰まってきます。窓をあけて風通しよくすることも、潤滑油も給油も必要です。そうするとリフレッシュして、またブルルルルンと元気にエンジンがかかるようになったりします。
結局、私の役割は何かというと、伝書鳩みたいな役割かしら? と最近思っています。良いメッセージを運んで、せっせと飛んで行ったり来たりしたいと思います。

これって、私のイメージの中では、ボートのモーターとか芝刈り機とかジェネレーターとかのエンジンを発動させるときに、
えいって思いっきりヒモを引っ張ってブルルルルン!とエンジンをかけるときあるじゃないですか。そんなイメージです。よくわからない例えですみません(笑)。

ブルルルルン!とエンジンがかかって、動いていくと、そこからいろいろ生まれてきて、CDとかグッズとかも持ってって買ってもらったりしていて、それによって収益が生まれて、キベラや村の人たちが助かっているという事実があります。
まがりなりにも、それによってマゴソスクールの300人以上の子どもたちや、ジュンバ・ラ・ワトトの子どもたちはごはんを食べることができ、学校で勉強することができているし、大人になりかけのセカンダリー生徒たちも未来に夢を持つことができる、そしてカテンベは命をつなぐことができているわけです。
マサイの牛貯金もどんな広がりを持っていくかとても楽しみです。



日本全国の美しい場所を旅させていただき、ライブをやって楽しませていただき、そのうえ、こんなふうに助けてももらっているということが、なんだかあまりにも申し訳ないような気がしてきてしまうのですが、それならばよけいに、それに値するほどの力強い何かを皆さんのもとに必ずお届けしていきたいと、あらためて気合いが入るわけなのです。
が、しかし、気張りすぎるとむしろメッセージにエゴが出てきてゆがんでしまう、それよりもただ、忠実に、そのままをできるだけクリアに純粋に伝えることが、一番の力を発揮するのではないかとそのように思っています。

早川千晶さんよりメッセージ

「私にとっては、近藤ヒロミさんがとても大切な友人なだけではなく、いつも大切なことに気付かせてくれて、軌道修正を手伝ってくれるかけがえのない存在。彼女の奏でる音楽そのものが、言葉ではなく必要な道にいざなってくれる道しるべなのです。
今年彼女が何度も語っていた言葉の中に、私の中にとても響いて何度も何度もよみがえってくることがあります。

響く、ということは、音も、感情も、心も、空気や空間を通じて響いて、届く相手に影響を及ぼす。だから、響かせるということにも、重大な責任がある。ということです。 だから、自分というフィルターを通して伝わっていく音に対して、責任を持ちたい。ということを彼女は言っていました。できるだけフィルターを汚さずに、良い響きを響かせていくということ。
響きが伝わって、呼応して、震動が起こる。近藤さんはそれを究極の深みでやっている、素晴らしい音楽家だと思う。
生きる力や、生命の放つ光というものも、そういう音と同じで、響きあって震動しあってパワーアップするものなんだということを知りました。



まったく何の下地もないところから日本ツアーをはじめたのは1999年の春。それから10年続けてきて、私だけではなく、
キベラの子どもたちやリリアンをはじめとするケニアの仲間たちがどれだけ変わったかといったら、言葉に尽くせません。どれだけのパワーをもらっていることか。
「元気」を無尽蔵に自家発電できる人なんて、この世にいないんじゃないでしょうか?
何しろ、自分でやっていながら、マゴソやジュンバをあらためて眺めていると、「こりゃ、奇跡としか言いようがない。」
といつも思います。こんなことができているなんて、あらためて、信じられないようだと、いつもリリアンと話しているんです。
でも、とにかくはじめに私たちがブルルルン!とエンジンをかけて、それから今までの間、みんながずっと給油しつづけてくれているから、こうして走り続けることができて、感謝としか言いようがありません。



早川千晶さんよりメッセージ

昨日リリアンが、こんなことを言っていました。

「そりゃ私だって、毎日があまりにも大変で、ああ本当に疲れた、いっそのことこのまま消えて
無くなってすべてが終わりになったらどんなにラクだろうかと思うときだってあるのよ。
でもそんなときに思い浮かぶのは、自分が産んだ2人の子どもの顔ではなく、
トニーやアチエンやドナタやアピヨやラベンダなど、私のもとにいる孤児の子どもたちのことよ。
私が産んだ2人の子どもは、私がいなくなっても、父親がいるから生きていける。
だけどトニーたちは私がいなくなったらどうなるというの。生きてはいけないわ。
その子たちの顔を思い浮かべたら、どんなに疲れてもまたがんばろうと思うのよ。
ちょっとこもって泣いて、それで出てきたらもう大丈夫。なぜかちゃんと立ち上がれる力をもらえるのよ。
はじめたんだから、はじめたのは自分なんだから、だから放り出してはいけない。
私はそう思っているから、絶対に続けていく。続けていくために必要な力は、ちゃんと与えてもらえる。」

リリアンがこういうことを話しながら、私たちは山のように出来上がってきたグッズをせっせと数えて計算して箱詰めして、
疲れてフラフラだけどゲラゲラ笑いながら作業をしました。

そんなわけで、(どんなわけなんだ?)、日本ツアー2009の春・初夏バージョン、どうも本当にありがとうございました! 
10月2日から再び、日本ツアー2009の秋シリーズがはじまります。再び、近藤ヒロミ、大西匡哉、そして早川千晶とで回らせていただきます。どうぞよろしくお願いします。




初夏ツアーが終わりケニアに帰ってきたら、すぐにマゴソキッズが音楽大会(Kenya Music Festival 2009) の全国大会に出場。
総勢60名で、モンバサに旅してきました! これはほんとにすごい経験になりました。
3部門に出場。 その結果は、

早川千晶さんよりメッセージ

★トゥルカナ・テソの民謡部門で、マゴソスクールのチームが全国4位!
★ケニアのすべての部族の民謡ソロ部門で、アチエン(8年生女子)が6位!
★ルオ・チャンティングのソロ部門で、ジョセフ(8年生男子)が13位!

応援ほんとにありがとうございました!
この結果と、彼らの奮闘ぶりは、ほんとに素晴らしかったと思います。が、マゴソキッズとしては、当然、優勝をねらっていたので(笑)、悔し涙にくれ、来年への闘志を燃やしたのであります。
音楽大会がんばり、そして、みんなでビーチに行って海で泳ぎました。
海を生まれてはじめて見たキベラの子どもたち、大興奮で、本当に楽しい時間を過ごしました。

ちなみに、4位になったトゥルカナの民謡は、マゴソCDの第二弾「ミレレ」の中に収録されている11曲目の「ナレム」という曲。



それから、夏休みのスタディツアーを何本か行いましたが、その中で、2名の高校生が参加してくれたツアーがあり、2人とも15歳、高校1年生の男の子と女の子。自分たちと同じ年代の高校生が来てくれたということで、マゴソ卒業生クラブの面々は非常によろこび、とても密で素晴らしい交流となりました。みんなでキベラを歩き、ディスカッションをして、そしてマゴソTV!を一緒に見て意見交換をする、という場を持ちました。

マゴソTV!の出演者たち、その本人たちとの意見交換会、ものすごく盛り上がりました。
15歳高校生のコウヘイ君がこう質問しました。
「日本は年間3万人以上の自殺者が出るけれども、なぜキベラの人たちはこんなに困難な状況であるにもかかわらず自殺しないのか。その生きる原動力はどこから来るのか。」
この質問に対して、みんなとにかくしゃべりたいというかんじですごくたくさん答えが返ってきました。

まずは、神様を信じているから。だから絶対に自殺しない。
困難というのは、神様が理由があって与えてくれていると信じている。
だから、困難があっても生きていくのは当然のことだと思っている。
それと、大変なときに、相談できる相手がたくさんいる。
つらいときにはつらいと話せる相手がたくさんいる。
そうして、励ましてくれる人がたくさんいる。
私たちはいつも励ましあっているから、自殺しないで生きていける。
歌も、励ますための重要なことのひとつで、私たちはただ歌っているのではなくて、そこには、励ましとか、大事な意味合いがたくさん含まれている。歌えば、元気が出てくるし、がんばるための力が生まれてくる。

と、このようにみんなが答えていました。

今、匡哉がマゴソ第三弾のCDを完成させるべく、最後の仕上げをがんばってくれています。10月24日発売を目指してがんばってますので、楽しみにしててください。例の、「アフリカ」が入っているニューアルバムです。
秋の日本ツアーの途中で登場できることと思います。

では、まだまだ近況報告はいろいろあるんですが、とりあえず今日はこのへんで。
これからもどうぞよろしくお願いします!

早川千晶



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Posted by アマム at 22:09│Comments(0)早川千晶
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