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マゴソスクールを支える会ホームページhttp://magoso.jp

マゴソTV(マゴソスクール映像) https://www.youtube.com/watch?v=Li-3eeJUDOc&index=1&list=PLC4821796126BE39E/

1食10円でごはんが食べられます。↑マゴソスクール支援の募金お願いしま~す。
募金先はhttp://africaze.ti-da.net/c136261.html

2010年02月19日

マゴソスクール近況報告

皆さん、こんにちは。
カテンベに引き続きまして、他にも近況報告を書きます。

マゴソスクール近況報告



●マゴソスクールの大改装、および増築、順調に続いています。
現在の費用合計 第一期 1,210,881ksh 第二期 655,860ksh

合計しますと、だいたい、240万円くらいになります。
これでとりあえず、できるところまでがんばりたいと思います。
これ以上はお金が難しそうなので、また貯まってきたときに続きをしたいと思います。

思い切って、ここまでの大増築をすることにしたのはなぜかというと、まずは子どもの数がどんどん増えていること。
最近来てくれた人はわかると思うのですが、とにかくぎゅうぎゅうづめで狭くなってしまい、もっとスペースを広げたいと常々思ってきました。
それで、マゴソに隣接した長屋5部屋+6部屋+21部屋分をずいぶんと前に購入してあったのですが、テナントの皆さんにだんだんと無理なく移動していっていただくようにしていたので、1年以上、家賃なしで生活してもらい、準備ができた人から引っ越しをしてもらっていました。
6部屋の長屋のほうを先に改装して、二階建てにしました。
そして今回、あと残りすべての長屋をまずは解体してから、建設をはじめています。

子どもたちが生活できるスペースも拡張したいですし、(今はほんとに大混雑というかんじ)、みんなが集まって集会できる大きな部屋、音楽室とアートルーム、高学年が受験にそなえて勉強に集中できる教室、職業訓練のための工房、踊りや体操ができるもっと広い中庭、先生たちの宿舎、などなど、作りたいものはたくさんあり、とにかくどこまでいけるかがんばりたいと思います。

一階建てだった棟も二階建てに増築しましたので、かなり教室が増えました。
家具作りと大工仕事に、マシモニユースグループ(一緒にCDを作った若者ゴスペルグループ)のメンバー、オケッチが活躍してくれています。

仲間たちみんな総動員で、みんなで手作りで作っている学校というかんじです。ぜひ見に来てください!

こうして拡張することの重要性を、今のケニアの政治状況や、開発の進められ方から感じています。
今後、スラム撤去が急激に推し進められていくかもしれませんが、そのときに、簡単に無視して踏みにじることができないくらいの規模と人数としっかりした運営体制と実績を持ち、なんとか無視されずに子どもたちの安全を確保したいという思いです。

現在、KCPEの試験センターとしての登録手続きも進めているところです。マゴソからこの3年間、セカンダリースクール進学に送り出している生徒数の実績は評価されており、キベラ内でも知名度があがっているようです。

アマニ・ヤ・アフリカのイベントPVでマゴソスクールの様子がわかります。
アマニ・ヤ・アフリカは千晶さんとともに仙台で10年支援活動している団体です。



イベントも楽しそうなので、仙台の方是非行ってみてください!
アマニ・ヤ・アフリカhttp://blog.canpan.info/amaniyaafrica/



●信じられないような本当にひどいことがありました。
私たちのマイシャグッズの動物シリーズを作ってくれている廃材職人チームがいますが、そのリーダーのジョン。
彼とは長年の付き合いで、カテンベが重体のときにも、彼はキーホルダーをおそらく1万個くらいは作ってくれたと思います。それによってかなり手術代の費用の足しにすることができました。
彼はダンドーラそばの別のスラムに住んでいますが、しょっちゅうキベラと行ったり来たりして、運命共同体のように共に仕事をしています。
そのジョンの長女(16歳、現在8年生で受験生)が、1月最後の金曜日に学校の帰り道に行方不明になった。
みんなで必死で探したのですが、金、土、日と見つからず、月曜日になってやっと発見。
どこで見つかったかといったら、近所の長屋の一室で、もうひとりの女の子と2人、首に縄をかけられて、「まるでヤギのように」縛られ、閉じ込められていたそうです。

彼女たちは非常なショック状態で見つかり、レスキューしてそのままNairobi Women's Hospitalに連れて行きました。
この病院は、ナイロビのレイプケースの対応で有名な病院です。
手当てを受けましたが、とてもショックを受けており、それからあと家の中に閉じこもり、一歩も出たがらない、学校にも行けない、絶望状態が続いているそうです。
主犯の3人は逮捕されましたが、そのうち1人は親が10万シリングのワイロを払って解放。
今も近所をうろついているので、恐ろしくて外に出られないということです。
その青年たちは、近所の無職の若者たちで、ごろつきだそうです。 あまりにもひどい話です。
受験を目前にしてこのようなことになり、彼女の人生はめちゃめちゃです。
そして、その恐怖たるや、想像しただけでかわいそうすぎます。 スラム暮らしの生活環境の悪さは、どうしようもなくひどいです。

先日も、私たちの子どものひとりのカロリン(小2)が、学校にも出てこないので心配していたところ、彼女の住まいでひどいことが起きていることがわかりました。
彼女は両親は死亡しており、祖母と2人で暮らしていますが、この祖母がアル中で売春婦です。
ほとんどまともな状態ではない祖母ですが、それでもカロリンはこのおばあちゃんのことがいつも大好きでした。
でも祖母はカロリンのめんどうを一切みない。洋服も着替えさせない、水浴びもさせない、食べ物も与えません。
そして、その家の中で何が起きていたかというのを知ったときに、あまりのことにがく然としました。
とても狭い長屋の一室です。
そこに、祖母と、他にも売春婦仲間が3~4人、一緒に暮らしています。
そして、各自が、その同じ部屋で、客を取ります。 しかも、カロリンの目の前で、です。
祖母はベッドの上で、別の売春婦仲間たちは椅子の上、床の上など、同じ部屋の中でそれぞれに客を取っている。
そして、売春婦たちも客もすべての人々が、酔っ払っている。 そこにカロリンは、食べ物も与えないで放置されていたという。

あまりにもひどいので、マゴソでは、キベラの役所に状況説明をしに行き、その祖母のもとからカロリンを引き離し、保護するための許可をもらう手続きを取りました。その手続きがなければ、「誘拐」になって罪に問われるので、この手続きを踏まなければ保護ができません。
ところが、それを行っている間に、カロリンが行方不明になりました。
今もまだ探していますが、どこにいるのかわかりません。 祖母はそれに答えることもできません。

あまりにもひどい。これが人間の暮らしだといえるでしょうか。
カロリンは小学1年生から進級ができずに、1年生を3回、繰り返しましたが、それはこのような生活を強いられてきたからに違いありません。(勉強が本当にできなかったのですが、それは彼女が生まれつき頭が悪いわけではないと思う。)

ジョンの長女を襲った青年たちも、人間の心があるんでしょうか。
けものだとジョンが言っていました。

彼女は、このままそこで暮らしていても、決して安心できないし、ずっと恐怖におびえて暮らさねばならないでしょう。
でも、いったい他にどこに行く場所があるというのか? どこにも行く場所はありません。
そうやって耐えなければならない人は、ほんとにたくさんたくさんいるんだと思います。

でもあまりにもあんまりなので、
彼女は、マゴソスクールで保護することにしました。 ジョンも、ジョンの妻も、本人も、そうしたいと言いました。
マゴソスクールであれば、同じ敷地内に生活の場もあり、そして教室もあり、マゴソスクールから一歩も出なくても生活も勉強もできます。
そして、安心することができます。

今まで怖い目にあってきた子どもたちは、マゴソで保護されてから、マゴソから一歩も出たくないという子も多いです。
虐待されてやってきたアピヨや、虐待された上に親戚に捨てられたオディアンボ、現在はジュンバに住んでいますが、
キベラに帰省してきたときには、マゴソから一歩も外に出たくない、というかんじで、マゴソでとてもくつろいでいます。

こういう子どもたちのためにも、もっともっと安全で楽しくて安心できる場所を、拡張していきたいと思います。



●ミリティーニ村のジュンバ・ラ・ワトト(子どもの家)は、その点、とても貴重な場所で、
ここでは子どもたちがマテラ長老をはじめとする村の人々にかわいがってもらい、
みんなで楽しく暮らす大きな家があり、ここにいれば自分は安全だと安心できる生活環境があります。
こんなに貴重なジュンバなのに、このミリティーニ村も開発の波にさらされていて、心配な状況になっています。
モンバサ港の拡張計画、そしてこの一帯を工業地帯化する計画があり、モンバサーナイロビの幹線道路にアクセスする道が
ミリティーニ村を通り、ミリティー二村からツンザ村に橋をかけてハイウェイを通す計画があります。
それにともなって、あちこちで強制撤去、強制立ち退きが進められています。
かつてのマテラ長老の集落も、すでに撤去され、今ではその場所に大きな塀がはりめぐらされています。(コンテナヤードになるそうです。)

でも子どもたち、力を合わせて元気に暮らしています。



世の中、なんだかいろいろと急激に動いていて、いろんなことが起きているわけですが、不安に思っていても仕方ありません。
子どもたちにとって、今日のこのとき、一日一日がとてつもなく重要で、あまりにも大切だと、つくづく思います。
この一瞬一瞬を子どもたちが幸せに暮らせるように、そしてその幸せな一瞬一瞬ができるだけ長く続いて行くように、いつも「今」を大事にしていきたいと思います。

そのために、かなり思い切ったことでしたが、マゴソの大増築もしていますし、セカンダリー進学生徒もかなり無理してしまいましたが増やしました。

ジュンバ・ラ・ワトトは、これまで、フジテレビ「あいのり」から発生した「あいのり募金」から食費を支援していただいていましたが、この番組が昨年3月に終了したせいで、支援も打ち切りとなりました。
今年の7月までの食費で、「あいのり」からの支援は終了します。
もちろんそれからあとも、私たちのほうで続けていくのですが、マイシャ・ヤ・ラハ基金で、引き続き、ジュンバ・ラ・ワトトの生活費支援の窓口になってくれることになりました。

7月以降、どうしたらいいかとかなり頭を悩まされているのですが、きっとうまくいくと信じてがんばっていきたいです。

マイシャ・ヤ・ラハ基金のほうで募金を大歓迎しています。
ぜひぜひ、子どもたちを支えてください。
よろしくお願いします。

http://maisha-raha.com


世界中のどの子どもたちにも、幸せな今日がありますように!
子どもたちは何も悪いことをしていないのに、なんでこんな仕打ちをうけなければならないのかと、納得できないことがたくさんあります。
でもそんな傷ついてきた子どもたちが、これから先の人生を変えていく力に変えていけるように、マゴソやジュンバがそんな場所であり続けるように、私たち大人はがんばっていきましょう。

早川千晶







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